先日、最初の削蹄が行なわれました。
まずは左前肢。
こちらは蟻洞の範囲はほぼ全周、高さもひどいところでは90%くらいまであるので全部を一気に削ることはできません。
まずは一番ひどいところを50%くらいの高さまで削りました。

アップにすると、蹄壁の下に空間ができているのがわかります↓

蟻洞の頂点にあたるところにドリルで穴を開けました。
正面〜外側にかけて、全部で5カ所。
ここから消毒をして蟻洞が上に広がらないようにケアしていくのです。
穴からスラッシュバスターという青い色素入りの液体を注入して、蟻洞に貫通していることを確認しながらの作業でした。

バリカンの音がダメで毛刈りができない翡翠ですから、この時のドリルの音にも反応。
自分の足元から聞こえると気づかず、頭を高〜く上げてキョロキョロフーフー見回してちょっと挙動不審でしたが、なんとか無事クリア。
蹄鉄はリバーシブル(前後逆)につけて、ピンクのパッドを入れて終了。

ここまで痛がる素振りをまったく見せなかったのでホッとしました。
続いて右前肢。
こちらの蟻洞は高さは高いけど範囲が狭いので一気に全部削りました。

左と同じように蹄鉄はリバーシブル。
右前肢の鉄をつける時が一苦労。
やはり長時間左前肢に負重するのは痛いらしく、ジッとしてられないのでここで初めて鎮静剤を使いました。
その前に獣医さんといろいろ話をしていたんです。
バリカンの音が苦手で鎮静剤を使って毛刈りをした時、普通なら2〜3時間効くといわれた薬が30分くらいで切れてしまったとか、スプレーの音が苦手で虫よけもなかなかできなかったとか。
「神経質な馬は薬が効きにくいんですよ。自分で自分をコントロールしようとする力が強いのかも。」
なんて言っていたので、獣医さんは鎮静剤を普段の3割増しで使ってくれました。
いや〜、効果抜群!
下唇半開きですが、なにか?w

逆によく効きすぎてやっぱり3本足で長時間は立ってられず、結局右にはピンクのパッドは入れられず
固まるのが早いいつもの青いパッドを入れました。

肢を持ち上げる間は私が翡翠の顔を持ち上げていたのですが、いや〜馬の頭って重いんですねぇ。
その後、後肢も普通に装蹄して本日は終了。
薬が切れるのを待ってから厩舎へ。
前肢の蹄が小さくなった分、いくらか用心しながら歩く素振りはあるものの、跛行はまったくなし。
スタスタ歩いて自分の馬房へ戻っていきました。
長らく待たされてやっとありつけた夕飼い。

いろんな方から
「ラメラーウェッジを削るのはものすごく痛いよ〜。」
とか
「削った後の蹄の手入れが大変だよ。」
とか
「痛くて歩けなくなったら厩舎に入れっぱなしだから、疝痛が怖いよね。」
とか聞いていたし、獣医さんにも
「痛み止めを使いながら削りますから。」
と言われていたのでとても緊張してこの日を迎えましたが、それほど痛がらずに終わり、しかもひき馬程度に運動しても良いとの許可をいただいたのでホッとしました。
蹄のケアは私が頑張ればいいことですから、翡翠が痛い思いをしないのが一番です。
無事に終わってホッと一安心です。
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